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2005年10月25日 (火)

グリーンシート銘柄の決算説明会に出てみました

編集部の山本です

 東京メトロの茅場町駅の真上にある東京証券会館。その9階の会議室で10月21日夕刻に小さな決算説明会が開かれました。マルマエという会社が個人や法人投資家に向けて05年8月期決算の概要を説明したのです。マルマエといっても読者のほとんどはご存知ないでしょう。同社は鹿児島県出水郡高尾野町を拠点に、IT(情報技術)関連の精密部品の加工などを手がける会社です。コード番号は6264。でも全国紙の株式相場欄のどこを探しても、その名は見当たりません。なぜなら未上場企業だからです。

  同社株が売買されるのは未上場会社向けに設立された「グリーンシート」と呼ばれる市場です。東証マザーズや大証ヘラクレス、ジャスダックといった新興市場への上場を目指す約90社が「グリーンシート指定銘柄」として売買されているのです。上場企業の決算説明会には数え切れないほど出席した私ですが、グリーンシート銘柄の説明会に出たのは初めてでした。会場の会議室に集まったのは約20人。個人投資家と思われる人もいましたが、大半は証券関係者のようでした。

 ここでマルマエ社長の前田俊一さん=写真=が10月13日に公表したばかりの05年8月期の決算について説明。売上高は04年8月期より29%増の5億6450万円、経常利益は同31%増の1億338万円。06年8月期の予想は売上高が59%増、経常利益は67%増でした。IT部品の市況の波にもまれながらも堅実に収益を伸ばしているようです。

 前田社長は事業の将来性を熱っぽく語ったり、巧みな話術で人をぐいぐいひきつけるというタイプではないようです。でも誠実さを感じさせる丁寧な語り口には好感が持てました。説明用のスライドの冒頭ページには「モノづくりベンチャー」とうたっており、そこには独自技術を持つメーカーとしての自負がうかがえました。

 グリーンシート市場の売買代金は05年8月までの1年間でわずか8億7000万円。各銘柄も毎日値が付くわけではありません。マルマエの場合は10月25日に39万円で売買が成立しましたが、その前に成立したのは10月17日(43万円)でした。ちなみに今期の予想1株利益は1万4104円ですから、株価39万円での予想PER(株価収益率)は27・7倍です。

 グリーンシートを卒業して上場を果たした企業は現在5社。この10月5日に東証マザーズに上場したエイジアは直近の卒業生です。同社の公募価格は32万円、初値は2倍強の67万2000円。抽選に勝って公募価格で購入するのはさぞかし難しかったでしょう。しかし、グリーンシートで買っていれば、公募の抽選に押し寄せる投資家を尻目に既存株主になっていられたわけです。

 マルマエは上場するにはまだ実力不足の企業なのでしょう。でも念願の上場を果たして、リスク覚悟で同社の株式を買った投資家、特に個人投資家を喜ばせてほしいものです。これからも折に触れてマルマエをウオッチしたいと思います。

marumae

10月 25, 2005 編集部裏日記 |

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